Y-G性格検査の結果の見方

 

 
Y-G性格検査とは?

Y-G性格検査は性格の特徴を捉えていくためのパーソナリティ検査の一種です。

質問紙検査であり、120項目の質問に答えていきます。

ギルフォードという人が考案した人格目録をもとに、矢田部達郎をはじめとする日本の研究者が日本の文化環境に合った構成にしたものです。

  

利用場面 

Y-G性格検査は企業の人事や教育機関において、多く用いられています。これらの現場では集団を対象として実施されることが多いようです。また、医療現場でも使用されており、テストバッテリーに組み込まれることも少なくありません。 

 

結果の解釈

Y-G性格検査では特性論的な解釈と類型論的な解釈の二つを行っていきます。

類型論と特性論 <心理学解説> - 心理学のはな

特性論的な解釈としては、以下の12の基礎因子(性格特性)の個別の強さを調べていく方法が挙げられます。 

D:抑うつ性…悲観的気分 

C:回帰性傾向…著しい気分の変化、驚きやすい性格 

 I:劣等感の強さ…自信の欠乏、自身の過小評価 

N:神経質…心配性 

O:客観性の低さ…空想的、主観性 

Co:協調性の低さ…不満が多い、人を信用しない 

Ag:愛想の悪さ…攻撃的 

G:一般的活動性…活発な性質 

R:のんきさ…気軽 

T:思考的外向…非熟慮的 

A:支配性…指導性、リーダーシップ 

S:社会的外向…社交的、社会的接触を好む 

  

前半の6項目は情緒の安定性について、また後半の6項目はエネルギーの向きについて示しています。

 

また類型論的な解釈では、系統値を算出し以下のA~Eの5つのタイプに基づく15類型の性格特徴の中からその人がどのタイプに当てはまるのかを把握していきます。

 

A型…バランスのとれた調和型の性格、目立った問題はない

A’型/A''型…A型同様にバランス型だが、一部の特性に特徴的な面が見られることも

B型…情緒不安定的で社会不適応的だが、活動的で外向的な面もある

B’型…B型よりもやや情緒や行動面が落ち着いている

AB型…A型とB型の中間に位置するような性格

C型…活動的ではなかったり消極的だが、情緒面は安定しているタイプ

C’型…C型よりも活動的・外向的

AC型…A型とC型の中間に位置するような性格

D型…情緒が安定しており、活動的で対人関係も良好な社会適応した性格

D’型…D型よりは情緒的に不安定で非活動的

AD型…A型とD型の中間に位置するような性格

E型…情緒不安定、非活動的な内向タイプ。不適応感を抱きやすい

E’型…E型よりも情緒が安定しており、活動的な面も見られる

AE型…A型とE型の中間に位置するような性格

  

このように2つの側面から性格特性を捉えることで、全般的な特徴を捉えつつ個別の特徴も理解することが出来ます。 

 

そのため、実際に結果を見ていく際には、まずどの類型に当てはまるのか見ていくことで全般的な性格特性を把握した後で、12の基礎因子にのうち標準得点が極端な数値を示している因子を注目していきます。

標準得点が高いほどその因子が強いことを示しているので、例えば「客観性の低さ」が高ければ主観的といった解釈になっていきます。

 

 

psycholosteak.hatenablog.jp