心身症とは?
心身症の定義は「身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態」とされています。つまり、心理的な要因によっておこる身体疾患のことをいいます。
ただ、身体に影響を与えるものでも、神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外されます。
心身症の間接的な原因としてストレスが挙げられます。ストレスの要因は日々の生活の中での小さなストレス、対人関係におけるストレス、あるいは家族の死など人生における大きなイベントによるストレスなど様々です。本人も気づいていないストレス要因がある場合もあります。
また、アレキシサイミア(失感情症)や過剰適応などの性格は、心身症になりやすい傾向にあるそうです。
お医者さんはどこに行けばいいの?と思うかもしれませんが、基本的には心療内科が担当しています。ただ、実際に症状が見られている際に、「心身症だ!」と気づくのは難しいと思うので、最初は内科に行く場合が多いかなと思います。
主な心身症
IBSはストレスによっておなかが痛くなったり、排便の回数が増減したりする病気です。
大腸の炎症など明確な原因が見られないのにも関わらず、排便頻度や便の形に異常が見られる場合はIBSである場合が多いです。
よくある事例では、家を出かけるタイミングや、電車に乗るタイミングでおなかが痛くなったりします。
円形脱毛症
円形脱毛症は頭の一部だけ毛がなくなってしまうという病気です。いわゆる十円ハゲです。
ちなみに、円形脱毛症の原因は自己免疫の異常と言われており、ストレスは間接的な原因の一つであるにすぎません。また、その他にも睡眠不足や疲労なども間接的な原因として考えられます。
その他の主な心身症
- 呼吸器(気管支喘息)
- 循環器(狭心症、心筋梗塞、不整脈)
- 消化器(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、心因性嘔吐、潰瘍性大腸炎)
- 内分泌系、代謝系(神経性過食症、糖尿病、食欲不振)
- 神経、筋肉(片頭痛、慢性陣痛症候群)
- 皮膚(神経性皮膚炎、多汗症、蕁麻疹)
- 泌尿器(夜尿症、神経性頻尿)
- 産婦人科(更年期障害、自律神経失調症)
- 眼科(原発性緑内障、眼精疲労)
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