統合失調症の症状の分類

統合失調症は以前の記事でもまとめましたが今日は症状によってどのように分類されるのか、というのを見ていきたいと思います。

 

psycholosteak.hatenablog.jp

 

軽く統合失調症について説明すると、統合失調症は内因性の精神病で、大きく幻覚や妄想などが見られる陽性症状感情のや意欲の喪失などが見られる陰性症状に分けられます。

 

 

統合失調症はその症状の現れ方で4つのタイプに分類されます。

妄想型、解体型(破瓜型)、緊張型、残遺型(単純型)です。

 

 

 まずこれらの特徴を一言でまとめると

妄想型…陽性症状が多くみられる

 

解体型…初期は陰性症状が多くみられ、その後陽性症状も現れる

 

緊張型…極端に落ち着きがない、反応しない

 

残遺型…少しずつ進行していく、陰性症状多め

 

では一つずつ見ていきましょう。

 

 

 

 

妄想型

妄想や幻聴に大きく影響されるタイプです。半面、その他の面ではあまり異常は見られません。陰性症状も現れないことが多いです。統合失調症のタイプの中で一番多いのがこのタイプなので、多くの人が想像する統合失調症の症状と言えます。発症時期は比較的遅く、30代などでも発症することがあります。

 

病気の予後は良好な場合が多いです。

 

 

 

解体型

昔はよく破瓜型(はかがた)と呼ばれていました。今でもこちらの呼称を用いているところもあります。破瓜とは16歳の女性のことを指します。思春期ごろに発症するケースが多いため、この名で呼ばれていたそうです。ただし、男女差はないそうです。

会話や行動にまとまりがなくなったり、感情の現れ方がおかしくなったりします。

また初期症状が持続して、自閉症状がひどくなっていく傾向があります。

病気の経過もあまりよくないことが多いです。

 

 

 

 

緊張型

過度に興奮したり、反対に急激に意欲を無くしたりするタイプです。

カタレプシー(同じ姿勢のままでいる)や昏迷(意識があっても外部の刺激に反応しない)などの症状が目立ちます。若い頃に急に発症し、急に良くなることがあります。

予後は比較的良いそうです。

 

 

 

 

残遺型(単純型)

あまり陽性症状が見られず、陰性症状が少しずつ進行していきます。

具体的な特徴として、感情の起伏がなくなり、好きなものに対しても興味を失ったりします。

なんだか統合失調症というよりうつ病の特徴に近いですね。上3つで分類されて、この残遺型は省かれていることもあります。

 

 

 最後に、じつはこのような分類の仕方はDSM-5では削除されています。ですが、慣例としてこのような分類を用いて有効活用している医師やカウンセラーの方はいらっしゃいます。覚えることは少ないですし、覚えておくと役にたつかもしれません!

 

 

 

 

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