摂食障害の診断

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摂食障害とは

摂食障害極端に食べなかったり、逆に食べ過ぎたりするという異常が見られる障害です。

カロリーの摂取を極端に嫌う神経性やせ症と食べ過ぎてしまう神性過食症があります。拒食症と過食症という呼び方の方がなじみがあるかもしれませんね。

 

神経性やせ症(Anorexia Nervosa)はAN、神経性過食症(Bulimia Nervosa)はBNと略されることが多いのでここでもそのように書いていこうと思います。

 

実はその有病率は男性では1000人に2,3人、女性ではなんと100人に1,2人と言われています。さらにその数は年々増加しているそうです。男性より女性の方が多いのは体つきやスタイルといった見た目に対する価値観が男性より高いためだと考えられています。

 

このように摂食障害は身近な精神疾患になりつつあります。自分や親しい人が摂食障害になっていないか知るためにも、診断基準を紹介していきたいと思います。

 

 

 

 
 
摂食障害の診断基準

ANはDSM-5の診断基準だと

・カロリーの摂取を制限し、体重が基準値を大きく下回っており低体重である

・体重増加や肥満に強い恐怖心がある

・自分が低体重であるということを認識していない。

といった特徴があります。

 

 一般に、極端に食べない、もしくは食べれない人を想像しますが、例えば食べた後嘔吐したり、食べないことへの罪悪感に苛まれて過食をする人がいます。

 

一方BNはDSM-5によれば、

・大量の食物を摂取し、それを繰り返す

・体重増加を防ぐために、吐いたり、下剤を飲んだり、絶食したり、運動し続けたりする(代償行動)

・過食や代償行動を繰り返す

・体形や体重を人並み以上に気にする

 

BNは太ることをいとわずひたすら食べるという印象があるかもしれませんが、実はこちらも体重増加を恐れ、吐く、絶食しないなど代償行動をします。大量に食べてしまうことを恥ずかしく感じており、隠れて過食をする場合もあります。

 

以上見てもらった通り、どちらも極端な絶食、過食、嘔吐、極度の運動を繰り返すことが多く、ほどほどに食べることができない状態です。

 

特に嘔吐はどちらの症状でも特徴的な代償行動で、ひどいときは歯のエナメル質が溶けたり、手の甲に吐きだこができることがあります。

 

 

体重から見る診断

皆さんもうおなじみかもしれませんが、身長から計算して適正体重を調べるBMI(body mass index)というものがあります。

WHO(世界保健機関)が公表しているBMIの基準は以下の通りです。

BMIの計算方法

BMI=体重(kg)÷身長(m)2

 

BMIの目安は以下の通りです。

肥満 3度 40以上

   2度 35~40

   1度 30~35

 前肥満 25~30

 

普通体重 18.5~25

 

やせ軽度 17~18.5

  中度 16~17

  重度 15~16

  最重度 15未満

 

ただ、身長を2乗して計算するのは少し面倒なので、身長から逆算して何キロが基準なのか見ておくのがいいと思います。

 

例 身長160㎝だったら47.36kgから64kgが普通体重

 

ちなみに、これは大人のものですので、子どもだとまた計算方法が変わってきます。

ところで、女性のダイエットの指標としてモデル体重というものがあります。モデル体重はBMIが18なので、あまり健康的とは言えませんね。

 

もし危ないかな、と思ったらお近くの専門家へ!

 

 

 

心理学のはな

 

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