以前の記事で認知症について解説しましたが、今回は実際に家族にその兆候が見られたらどうするか、解説していきたいと思います。
今回は
・自宅でできる簡単な認知症の診断
・どの科に行けばいいのか?
・本人が病院に行きたがらない場合
という3つのテーマについて説明していこうと思います。
認知症の判断
まず、認知症の種類とその主な特徴についておさらいしておきましょう。
血管性認知症…人格の先鋭化
前頭側頭葉型認知症…人格の変化、行動障害
失見当障害とは時間や場所、自分や他人、状況などがわからなくなってしまう症状です。「ここはどこ?私は誰?」状態ですね。
人格の先鋭化は性格が変わるというよりもきつくなるといった感じです。もともといらいらしがちな人だったけど、最近はさらにキレやすくなった気がする…」と思ったら、それが人格の先鋭化かもしれません。
さて、もちろんこれらの特徴だけで認知症かどうか判断することは難しいです。
そこで、次に認知症の診断で用いられる心理検査で自宅でもできる検査を紹介していきたいと思います。
長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)
認知症のスクリーニングテストテストとして非常に有名です。いくつかの質問に答えるだけで、5分ほどで済み、信頼性も高いため、多くの専門家が認知症の検査にこのテストを用います。
下のリンクの先からダウンロードができるので、やってみたい人はぜひどうぞ。
https://www.caremanagement.jp/?action_download_detail=true&lid=2995
HDS-Rは簡易な検査なので、病院などで行われる場合は付随して別の心理検査も行われることが多いです。
どの科に行けばいいのか?
では実際に専門家に相談する際はどのような医療機関に行けばよいのでしょうか?
かかりつけの医者
いきなり専門的な外来にいくのはちょっと…という人でしたら、本人が普段通っている内科に相談しに行くのも一つの手です。普段から本人と交流があるので、細かな異変にお医者さんの方も気づきやすいですし、専門の先生に紹介状を書いてくれる場合もあります。
専門の外来
認知症の対応をしている科は医療機関によっても変わってきますが、精神科、心療内科、神経科、神経内科、脳神経外科、老年科などがあります。病院によっては「認知症専門外来」、「物忘れ外来」などもあります。探してみるのもおすすめです。その科が認知症に対応しているか不安な場合は電話で聞いてみてもいいと思います。
また、無理に遠くの病院に行く必要はないと思いますが、大きな病院の方がMRIやCTスキャンなどの機器が準備されていたり、別の病気やケガが見つかった際にすぐに対応できるため、何かと便利です。
その他、地域で認知症ケアを行っている施設に相談するのも良いと思います。
病院に行きたがらない場合
認知症の患者さんの場合、自分が病気であることに気づくのが難しいので、病院に行きたがらないことも珍しくありません。
「認知症かもしれないから」というよりも「健康のために検診に行っておこうよ」と伝えたりするほうが聞いてくれることが多いです。かかりつけのお医者さんに協力してもらってもいいかもしれません。
ただ、無理やりつれていったりウソをついて連れていくと逆効果なので気をつけましょう。
本人も認知症かもしれない、でも認めたくない…という気持ちがあります。家族としては早く病院で検査してほしいという気持ちもありますが、少し待ってあげることも必要な場合があります。
いかがでしたでしょうか?
家族が認知症かもしれないと感じるといろいろと不安なことも多いと思います。
認知症は早期治療が重要ですので、認知症かもしれないと思ったら、早めに専門家に相談するのがいいと思います。
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