接客でも使われる頼みごとをするときの心理テクニック

みなさんは、立ち寄った店で店員さんに言葉たくみに口説かれて、ついつい買うつもりのなかったものを買ってしまった、そんな経験はありませんか?

そんなとき、もしかしたらここに書くような心理テクニックを使われているのかもしれません。

今回はそんな人に何かを頼む時に使える有名な心理テクニックを紹介していきます。何かお願いをするときに役立つかもしれないですね!

 

 

 

返報性の原理

私たちは他人から何かものや好意を受け取った際に、自分も何かお返ししなければいけないと思う傾向にあります。これを返報性の原理といい、いろんなところで使われています。

 

何かの商品を勧められた際に、全く関係ないものをもらったりしたことはありませんか?(よくあるのは新聞の購読を進めてくるときに洗剤や米を無料でくれたりしますね)あれも返報性の原理に基づいた戦略と言えるでしょう。

 

この性質は、モノだけでなく好意や自己開示と言った精神的なものにも当てはまります。

「全然気にしていなかった人でも自分に好意を持っていることに気づくと、こっちも相手のことが気になってくる」というのはまさにこれです。

 

 

 

フット・イン・ザ・ドア技法

段階的要請法ともいわれるこの心理テクニックは、最初に小さな(受け入れられやすい)依頼をして、受け入れられた後に本来の目的であるより大きな依頼をすると、普通に頼むよりも受け入れられやすい、というものです。

 

私たちには、一回自分が示した意見や意思を変えるのを嫌うという心理的な傾向があります(一貫性を好むということです)。最初の頼みを承諾してしまうと、「頼みごとにも答えてくれる人」という印象を与えたと考えて、次の頼みを断りづらくなる、ということです。

 

この技は2つの依頼がどちらも違う種類の依頼だったり、依頼者が違っていても効果がある、かなり有効な心理テクニックらしいです。

フット・イン・ザ・ドアという名前はセールスマンがドアに片足を突っ込んで「話だけでも聞いてください!」と頼んでいる様子からついたそうです。(今だったら警察案件ですね…)

 

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ドア・イン・ザ・フェイス技法

ドア・イン・ザ・フェイス技法とは、最初に大きな要求をした後で適当な要求をする事でその要求が通りやすくなる、というものです。例えば、普通に1万円の服を進めるよりも、最初に2万円の服を勧め、それを断られた後で、1万円の服を勧めることでそれを買いやすくなる、ということです。これは1回目の頼みを断ったことへの罪悪感から、2回目の頼みを断りづらくなる、という心理を利用しています。

 

「ドア・イン・ザ・フェイス」という名称ですが、一度目の依頼でセールスマンの顔にめがけてドアを閉める様子から名付けられたそうです。(一回閉められたらもう話聞いてくれなさそうですけどね…)

 

また、この技は同じ人が二つの頼みごとを短い間にしなければあまり効果がないそうです。

 

 

 

 

ザッツ・ノット・オール技法

この方法は、商品を買おうかどうか迷っている人に対して、さらに特典やオプションを付け加えて購入に踏み切らせる、というものです。(そのため、特典付加法とも言います)

 

ある実験では、「初めからカップケーキとクッキーをセットで売る」よりも、「カップケーキだけを見せて、買おうかどうか考えているところにクッキーをサービスする」方がより多くの人が買っていったそうです。

 

実はこのテクニックは前に紹介した返報性の原理に基づいています。「相手が妥協してサービスしてくれたからこっちも買わなきゃ」というように思ってしまうそうです。あとは単純にお得だと思ったりするからですかね。せっかくなら買おう、みたいな。

 

 

 

 

 

 

以上依頼をするときの心理テクニックでした。ビジネスはもちろん、友達や家族に何か頼みごとがあるときにも役にたちそうですね!

明日から実践してみましょう!