産後うつ病とは?
産後1ヶ月におけるうつ病の発症頻度は日本国内で約1割程度とされており、そのほとんどは出産から1~2か月で発症しているそうです。
また産後うつに関連して、妊娠中にも約1割がうつ病を発症しているという報告もあり、出産前からうつを発症しているケースも少なくないと考えられます。
このように妊娠や出産を経験する人にとって非常に身近なテーマである産後うつ病ですが、その背景にはどのような要因があるのでしょうか。そして予防していくためにはどのような取り組みが必要になってくるのでしょうか。
産後うつの要因
産後うつの要因となりうる要素は様々あります。
生理的なところから考えてみると、出産によるホルモンバランスの乱れなどが挙げられます。
また、社会的な要因として、環境の変化に対するストレスなども考えられます。
妊娠・出産というのは非常に大きなライフイベントであり、大きなストレスを伴うものです。
子どもが生まれれば生活パターンや家族内の役割、仕事、人間関係などが変化します。それによっていろいろな問題が生じ、ストレスを感じることも多くなります。このようなストレスはうつのリスクとなりうるものです。
特に夫婦関係の不仲は産後うつの大きな要因になる傾向があります。
産後うつの対応
産後うつかな、と思ったらどうすればよいのでしょうか?
まずは、産後うつ病のスクリーニング検査(チェックシート)として以下のリンク先にあるエジンバラ産後うつ病質問票が挙げられます。
もともと、医師などが出産後の方に質問していく形式を想定して作成されたものです。
MCMC 母と子のメンタルヘルスケア:EPDS多言語版ダウンロードページ (jaog.or.jp)
日本では9点以上であった場合、うつ病の疑いがあるとされています。
心身の不調がそのうちよくなるだろうと考えて専門的な支援を受けなかった人の多くは、うつが長引くとされています。
上にあるようなスクリーニング検査でうつの疑いがあると思われる場合、あるいは生活の中でうつかもしれないと思ったりした場合には、早めに専門機関にかかるのが望ましいと考えられます。
参考文献