MMPIとは

 

MMPI とは?

MMPI(ミネソタ多面人格目録)は性格検査に用いられる質問紙法です。 

アメリカのミネソタ大学のハサウェイとマッキンレイによって開発されたテストです。1930年代後半から開発が始まりましたが、出版されたのは1943年になります。長い期間をかけて作成されました。作成では、まず質問項目を1000以上集め、重複したり目的と一致しないものを除いていったそうです。

 

MMPIの特徴はなんといってもその質問項目の多さです。なんと550項目もあり、その質問内容は健康から教育、文化、政治まで多岐にわたります。

 

MMPIは130の言語に訳され、90以上の国々で用いられています。日本でも1951年に導入され、63年には翻訳版が使用されるようになりました。

心理検査としての使用頻度はウェクスラー式知能検査やロールシャッハテストに次いで3番目に多く、さらに文献数は心理検査の中では最も多いです。

 

MMPIの実施法

対象年齢は15歳以上(新日本版の場合、原版では16歳以上)です。また小学校卒業レベルの読解力が求められます。

基本的には「当てはまる(true)」「当てはまらない(False)」の2件法ですが、どうしても選べない場合は「どちらとも言えない」という回答も例外的に許されます。

 

検査が終わったら、尺度ごとに粗点を標準化し、グラフ化します。グラフの形を見て解釈をしていきます。

 

MMPIの尺度

MMPIは4つの妥当性尺度、10個の臨床尺度、そして追加尺度から構成されています。

妥当性尺度

  • 疑問尺度(?尺度)…「どちらともいえない」と答えた数
  • 虚構尺度…社会的に望ましい方に答える傾向
  • 頻度尺度…意図して回答をゆがませた傾向
  • 修正尺度…自己防衛の強さ

臨床尺度

  • 心気症尺度…病気に対する心配
  • 抑うつ尺度…抑うつ傾向
  • ヒステリー尺度…ストレスとその身体に与える影響
  • 精神病質的偏期尺度…権威への反発など反社会的な傾向
  • 男子性・女子性尺度…性役割や性観念
  • パラノイア尺度…疑いやすさの傾向
  • 精神衰弱尺度…不安感などの神経症的傾向
  • 統合失調症尺度…思考はまとまっているか、疎外感はあるかなど
  • 軽躁病…活動が過剰かどうか
  • 社会的内向性…社会的な活動を好まない傾向

主な追加尺度

不安尺度、抑圧尺度、顕在性不安尺度(MAS)、自我尺度、支配性尺度、社会的責任尺度、統制尺度、依存性尺度など

 

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