収束的思考と拡散的思考
収束的思考と拡散的思考は知能の研究をした心理学者ギルフォードによって提唱されました。これらは何か新しいことを考える際に働く、創造的思考のプロセスの方法です。
収束的思考は一つの決まった答えを求める際に必要な思考です。テストなど何か特定の答えを求める必要がある場合に用いられます。
一方拡散的思考はその他の知識が必要になってくる思考です。明確な答えがない状況で、様々なアイデアを出していく際に用いられます。
多くの場合、拡散的思考によって生み出したアイデアを、収束的思考によってまとめていくといったような思考のプロセスになります。例えば、お店を営業している人が、お店の売り上げを伸ばすための方法を考える際に、「チラシを配ったらどうだろう」、「開店時間を長くしてみたらどうだろう」と考えていろいろなアイデアをだそうとするのは拡散的思考です。そこから「開店時間を長くするのは体力的に厳しいし…」などと様々な条件を考慮して絞っていくのは収束的思考と言えます。
学校教育では基本的に収束的思考が求められることが多いです。学校の成績や入試の点数は客観的である必要があるため、拡散的思考が必要な問題よりも収束的思考が必要な問題の方が使いやすいためです。
そのためか、収束的思考よりも拡散的思考を活発にするための技法というものの方がよく知られているのではないでしょうか。有名なものにブレーンストーミングとKJ法が挙げられます。
会議などで行ったことがあるという人もいるかもしれません。個人、集団どちらの場合でも可能ですが、
基本的なやり方としては与えられたテーマに対し、とにかくいろんなアイデアを出していくというものです。いきなり結論づけたり、出てきたアイデアを否定したりすることはご法度です。
ブレーンストーミングでアイデアを出した後は、KJ法によってまとめることが多いです。
KJ法はブレーンストーミングで出すことができたアイデアを整理するための方法です。
まず出したアイデアをカテゴリーごとのグループに分けます。
その後グループごとの関連を見て、関連がみられるグループ同士をさらに大きなグループでカテゴライズしたり、より関係のあるもの同士を近くに置いたりします。
最後にまとまって整理されたアイデアを文章でまとめます。
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