依存性物質の種類  

 

 

依存性物質には大きく脳の活動を活性化させるアッパー系(興奮系)と、脳の活動を抑制するダウナー系(抑制系)があります。

アッパー系の薬物を摂取すると抑えていた感情や欲求が表に出てきたりしますし、ダウナー系の薬物を摂取するとリラックスできたりします。

そして、依存性を持つ物質の中ではアルコールやベンゾジアゼピン系の薬など、合法的なものもありますが、モルヒネやコカインなどその危険性から法律で禁止されているものも多くあります。

 

依存性薬物の3つの特徴

精神依存

依存性物質を摂取したいという欲求を自分でコントロールできない状態です。

身体依存

物質の摂取を中断させたり、摂取量を減少させた際に離脱症状が現れた状態のことです。禁断症状ともいいます。眠れなくなったり、幻覚が見えるようになったり、イライラしたりします。

耐性

次第に効果が出にくくなっていき、次第に量が増えていくことです。「お酒を飲みまくっていたら強くなった(酔わなくなった)」というのもアルコールに耐性がついているということです。

 

 

主な依存性物質

精神依存のしやすさ、身体依存のしやすさ、耐性の形成のされやすさ、使用する本人と周りへの有害度を総合的に評価した有害度を見ていきましょう。(有害度に関してはデータがないものは省略してあります)

 

アッパー系

ニコチン(たばこ)

精神依存★★

身体依存★☆

耐性 ★★

有害度26

 

コカイン

精神依存★★★

身体依存0

耐性0

有害度27

 

覚せい剤・MDMA(アンフェタミン

精神依存★★★

身体依存0

耐性★

有害度23

 

LSD

幻覚作用のあるドラッグです。

精神依存★

身体依存0

耐性★

有害度7

 

 

 

ダウナー系

アルコール

精神依存★★

身体依存★★

耐性★★

有害度72

 

大麻

精神依存★

身体依存☆

耐性★

有害度20

 

モルヒネ・ヘロイン(アヘン)

精神依存★★★

身体依存★★★

耐性★★★

有害度55

 

シンナー(有機溶剤)

精神依存★

身体依存☆

耐性★

 

バルビツール系

不眠症や抗てんかん薬として用いられることが多いです。

精神依存★★

身体依存★★

耐性★★

 

 

ベンゾジアゼピン

睡眠薬抗不安薬として用いられています。

精神依存★

身体依存★

耐性★

有害度15

 

アルコールの有害度が特に高いことに驚かれたかもしれませんが、これはアルコールの入手しやすさなども関係しているのかなと思います。

その他、カフェイン、GHBといったものも依存性物質となっています。

 

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参考文献

 

 

www.drugscience.org.uk

 

心理学のはな

 

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