発達障害と不登校

 

 

発達障害不登校も、学校教育に携わるうえで避けては通れないトピックですが、これらには関連がみられています。

 

まず不登校の定義ですが、文部科学省によると「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくてもできない状況にあるため年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的理由による者を除いたもの」とされています。

 年間30日だと、年間登校日数が200日だとすると6日に1日休んでいる計算になります。

週に1回休んでいるかいないかくらいですが、想像していた不登校のイメージよりも厳しい基準なのではないでしょうか?

 

実際には定義の意味はそこまで重視されておらず、欠席の日数が多くて、学校の勉強についていけなくなったり、登校日数が足りなくて卒業できなくなるなど何か具体的な問題が起こって不登校とみなされることも多い気がします。

 

不登校の割合とそこに占める発達障害の人の割合を見ていきたいと思います。

平成30年度の調査では、全体に対する不登校の割合は小学生で0.7%、中学生では3.65%、高校生で1.63%でした。中学生が一番多いですね。確かに僕自身の通っていた学校を思い出してみると中学が一番不登校になる人が多かったような気がします。

 

さて不登校発達障害の関係ですが、2017年では不登校児の57%が発達障害を有していたそうです。中でも広汎性発達障害自閉症アスペルガー障害などの総称)は36%も占めていたそうです。

また2002年の調査では、中学生でADHDの生徒の約4割、学習障害では約6割もの生徒が不登校になっているという報告もされています。

 

これらのことからも、発達障害をもつ生徒は他の生徒と比較しても不登校になりやすいということがうかがえます。

 

ではなぜ、発達障害を持つ生徒は不登校になることが多いのでしょうか?

 発達障害に限らず、不登校のきっかけの多くは友人関係の問題が多いです。また、特に中高では勉強についていけなくなることが原因になる場合があります。ASD自閉スペクトラム症)などではコミュニケーションをとるのが苦手な場合が多いですし、ADHD学習障害は勉強に集中できなかったり、勉強がそもそも苦手だったりします。

おそらく、不登校のきっかけになりやすい状況に陥ることが他の子よりも多いため、不登校になる割合も多くなるのかな、と思われます

 

 

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参考資料

https://rose-ibadai.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=10198&item_no=1&attribute_id=20&file_no=1

 

 

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