今日は、子どもがゲーム依存症にならないために家族ができる予防策や、ゲーム依存症になってしまった後の支援の仕方について解説していこうと思います。
一番多いケースが子どもがゲーム依存になるケースですので、この記事も子どもに対する支援ということを前提に話をしていきますが、パートナーや兄弟の場合にも応用できるところがあると思います!
予防
ゲームの時間制限を決めておく
これは多くの家庭でやっていることですが、やはり時間は決めた方がいいです。具体的な時間は家庭の事情によって異なりますが、ある調査によると一日のゲームのプレイ時間が1時間を超えると生活に支障がでたり、脳の機能が低下するそうなので、1時間が1つの目安になるかもしれません(もちろん、30分で満足しているようなら無理に伸ばす必要はありませんが)。
自分でコントロールさせる
ゲームのプレイ時間を決めておくことと同時に、子どもにもゲームの時間を自分でコントロールする経験をさせた方がいいです。具体的には、宿題がある、でもゲームもしたいという状況で宿題をやったあとにゲームをやろうと決めて実行できるかどうか、ということです。
子どもは目先の利益を優先してしまいがちなので、最初は親が「宿題をやってからゲームをしようね」と言って具体的な優先順位を伝えてあげるといいです。子ども自身が自分のゲームの時間をコントロールしているという感覚を養うことが大事です。
ゲームのやりすぎがダメな理由をしっかり話す
なぜゲームをしすぎてはいけないのか説明することも効果的です。
ゲームをしすぎるとどうなるのかというゲームの悪い面ばかりに目が行きがちですが、ゲーム以外にも楽しいことがあることを言ってあげたりするのもいいと思います。
ゲーム以外の楽しみを作る
ゲームにはまりがちな子どもの特徴として、ゲーム以外に楽しみがない、家族や友達との関わりが少ないことが挙げられます。こういった子どもはゲーム以外に楽しみがないため、どうしてもゲームばかりやってしまい、結果として依存してしまいがちです。何か他にも楽しみを持った方がいいです。
家族にできることはコミュニケーションを絶やさないことが挙げられます。お子さんによっては煙たがるかもしれませんが、長期的にみると親からのコミュニケーションが心の支えになります。
ゲームを始める年齢を上げる
幼稚園くらいの子どもをあやす際にスマホのゲームをさせす親御さんがいらっしゃいますが、可能ならばやめてあげた方がいいです。まだ、発達の途中である幼児にはゲームの魅力はあまりにも強く、悪影響になってしまうことが多いです。もちろん、忙しくて手が回らない時もあると思いますが、極力ゲームはさせないほうがいいのかなと思います。
ゲームを始める適齢期というのはありませんが、おそらく小学校小学年~中学年くらいからだんだん周りの子どもの影響からゲームを欲しがってくると思うので、しっかりとルールを決めてゲームをさせていくのが現実的なのかなと思います。(欲を言えばもう少し遅い方がいいかも…)
治療
本人が病院にいくのは難しい
これは依存症全般に言えることですが、自分が病気であるという認識を持つことは非常に難しいです。「やめようと思えばいつでもやめられるから、依存症じゃないよ」といっている人を無理に病院に連れていこうとすると逆効果になる場合があります。
まずは、家族だけでも病院にいって話を聞くことがおすすめです。「本人連れていかなきゃ意味ないんじゃない?」と思うかもしれません。もちろん本人が初めから来てくれるにこしたことはありませんが、家族のみで来ることのメリットもあります。まず、本人への対応について詳しい話をしたりアドバイスが聞けること、そして依存症の家族がいる人がなりがちなうつ病や共依存など別の精神疾患に気づきやすくなることです。
コミュニケーションを増やしていく
予防のところでも言ったようにゲーム依存症になる場合は現実生活でうまくいっていなかったり、家族とのコミュニケーションがうまく取れていないことが多いです。家族にできることとして、コミュニケーションの機会を増やしていくことがあります。その際に本人とのコミュニケーションだけでなく、家族の中で仲が悪い人達がいるなら、そこの中も改善させていくことが大切です。
ちなみに、無理やりゲームを取り上げるというのは、不信感を持たせてしまうため、基本的にはおすすめしません。
もちろんゲーム依存症では自分でゲームの時間をコントロールするというのは難しい場合が多いです。ほどほどにやろうと思ってもいつの間にか寝食を忘れてやってしまう、ということはザラです。そのため、すぐにゲームを取り上げるわけではありませんが、最終的な目標としてゲームとの縁を絶つことは念頭に入れた方がいいかもしれません。
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