性的マイノリティを表すLGBTという言葉は割と一般的になってきました。ですが、最近だと「LGBTQ」といった新しい表記になりさらに「LGBTQIA」「LGBTQ+」、そしてなんと「LGBTQQIAAPPO2S」といういくら何でも覚えられないよ的な表記までみるようになってきました。
このようにどんどん分類が細かくなっていくことはあまり詳しくない人にとっては何の意味があるのか、と思ってしまうものです。実際に初めて知ったときは僕も「こんなに細かくしなくても…」と思ってしまいました。ですが、これにはとある背景があります。活動を通して、LGBTへの理解が広がってきたのは良かったものの、今度はLGBTに当てはまらない性的マイノリティが差別を受けたりすることが問題になってきました。そのため、LGBTに当てはまらない性的マイノリティもあるんだよ、ということを示すために後ろにいろいろついていくようになったのです。
ですので、すべて覚えようとすることよりも「LGBTに当てはまらない性的マイノリティもある」
ということが大事だと思います。(そういう意味だと、個人的には「LGBT+」という表記が一番いい気がします)
とはいえ、並んでいるアルファベットがそれぞれどんな意味なのか気になる方も多いと思います。というわけで、それぞれの意味を紹介していきたいと思います。
まずは一般的に知られるようになってきたLGBTです。
L レズビアン(Lesbian)
女性の同性愛者です。
G ゲイ(Gay)
男性の同性愛者です。同じようなニュアンスで「ホモ」という言葉もありますが、ホモの方はやや差別的な意味が含まれることがあるので、使わない方がいいでしょう。
B バイセクシャル(Bisexual)
男女問わず恋愛対象であるという人です。
T トランスジェンダー(Transgender)
性自認(自分が思っている自分自身の性別)と実際の性別が異なっている人です。心と体が別の性別という感じです。性同一性障害と診断された人はこれに当てはまります。
そして最近はこれにQも加わってLGBTQと呼ばれることも多くなりました。
Q クエスチョニング(Questioning)
自身の性別が定まっていない、疑問を持っている状態の人です。次に紹介するクイアもQですが、Qが一つだけついている場合はこちらであることが多いです。
Q クイア(Queer)
もともとは「風変わりな」「奇妙な」といったような意味でした。ですが最近では、それを肯定的な意味で用いられるようになっていき、性的マイノリティを包括的に捉えるような意味で用いられるようになっていきました。
I インターセックス(Intersex)
異なる性の性器を持っていたり、両方の性器を持っているなど、男女両方の身体的な特徴をもっている人たちです。医学的には性分化疾患(DSD)と呼ばれます。
A アライ(Ally)
自身は性的マイノリティではない(ストレートである)が、性的マイノリティの方の権利を理解して、一緒に主張している人たちです。英語で「Ally」には同盟、協力者といったような意味があるため、そこからこのような呼ばれ方をするようになりました。
A アクセシャル(Asexual)
異性にも同性にも恋愛感情をいだかない人たちです。
P パンセクシャル(Pansexual)
バイセクシャルのように異性も同性も愛することがあるが、性別の違いを意識しない
P ポリアモラス(Polyamorous)
一人だけではなく、複数の人を同時に愛する人を指します。同意を得て、何人かのパートナーを持つそうです。
O オムニセクシャル(omnisexual)
男性や女性だけでなく、その他の性的マイノリティの方も恋愛対象になる人たちです。
2S ツースピリット (Two-spirit)
女性の心と男性の心を同時に持っている人です。
北アメリカの先住民の中に認められる分類で、第3の性とも呼ばれます。
実はこれを書くにあたっていくつか本やサイトを参照していた時に思ったのですが、結構皆さん、書いてある定義だったり名前だったりが人によって異なってきます。僕も間違っている箇所があるかもわかりません。
ですが大事なのは、先にも述べた通りここに書いてない分類の性的マイノリティの方もきっといるということです。言葉の定義よりも、しっかりと相手の性について尊重していくことが大事ではないかと、僕は思います。
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