DSM-5で不安障害、不安障害群に振り分けられているものをまとめました。
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分離不安症(分離不安障害)
家族や親しい人からの物理的・精神的な分離が予想される際に極端にそれを恐れる障害です。よくある例では子どもが保育園に預けられる際に母親と離れることを極度に嫌がり、しがみついたり、泣きついたりすることが挙げられます。
幼い乳児や幼児では、対象が見えなくなっても存在しているという対象の永続性をまだ理解できないことが、分離不安の一因になっていると考えられています。そのため、永続性が理解される1歳半以降になると収まることがあります。
選択性緘黙
特定の話すことが期待される状況でのみ話すことができず、社会的な活動に支障が出る症状です。症状の原因が語彙の乏しさや会話への興味のなさが原因でないものを選択性緘黙と言います。主に子どもに多いです。
次に紹介する社交不安障害と併発する場合も多いです。
社交不安障害
他の人からの注目を集めるような状況を激しく恐怖し、その状況を回避しようとする障害です。プレゼンやスピーチなど大勢の前で発表するような状況だけでなく、友達と食事をしたり、親しくない人と会ったりすることも恐怖の対象になることがあります。
「うまくしゃべれなかったらどうしよう」と考えているうちにそのような状況を回避するようになり、自宅にこもってしまう場合もあります。
パニック症(パニック障害)
以前は恐慌性障害と呼ばれていました。突然、強い不安や恐怖などが迫ってくる発作に襲われ、発作中は呼吸困難や心拍数の増加などが見られます。通常発作は10分ほどで収まります。
特別な治療が必要な重病だと思っていたのが、パニック症だったというものはよくあります。慣れているお医者さんだとパニック発作が起きていても、しばらくすると収まることがわかっているため、けっこう平然としていたりします。
パニック症の症状そのもの問題ですが、発作がいつ起こるのかわからないという不安で公共の施設や乗り物を避けたりすることがより大きな問題になってきます。
限局性恐怖症
ある特定のものや状況に対する恐怖や不安が著しい状態が6カ月以上持続する状態です。
~恐怖症というのはここに当てはまるものが多いです。
主なものとしては場所に関する恐怖症(高所恐怖症、閉所恐怖症)、生き物や特定の物に対する恐怖症(クモ、注射針)などがあります。
広場恐怖症
逃げられない、助けを求められないような状況や場所に対して強い恐怖心を持つ症状です。
「広場」とありますが、広いところが怖いというより、知らない人が多い場所や長時間じっとしていなければいけない状況に対する恐怖のことを指しています。例えば、映画館で映画を見たり、電車に乗ったりすることができなくなるのがよくあります。
広場恐怖症の治療としては暴露療法などが挙げられます。
全般不安症(全般性不安障害)
特定のものではなく、様々なものに対して過剰な不安を持つ症状です。落ち着きのなさや疲れやすさ、睡眠障害などが見られます。
主な治療法として行動療法のエクスポージャーがあります。
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