認知症の症状や分類について

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高齢者の数は年々増加傾向にあり、その中で年金問題や介護の問題と同時に、認知症の問題についても取り上げられています。

 

高齢者の約7人に1人は認知症と言われ、今後社会全体の高齢化が進めば、認知症患者の介護の負担はさらに増えると考えられています。

 

家族や親せきが年を取ってきて身近な不安になっている人も多いかもしれません。

そんな認知症の主な症状と主な分類について見ていきたいと思います。

 

 

 

症状

一言に認知症と言っても原因によってその症状は様々です。ただ、比較的見られやすい中核症状があるため、以下に列挙します。

 

記憶障害…これは新しい情報を学習し、前に学習した情報を想起する能力が欠如する障害

です。

 

見当識障害…現在の自分に関する見当の能力の障害であり、例えば季節感のない服を着た

り、友達や家族のことを忘れたりします。

 

実行機能障害…行動の段取りを立てたり、順序だてたりすることができなくなり、料理がう

まくできなくなるなどの症状が見られます。

 

このような中核症状に付随して、抑うつ、妄想、徘徊などの周辺症状も現れてきます。

 

代表的な分類

アルツハイマー認知症

認知症の中で最も多い分類で名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。女性の発症率が高く、脳内にアミロイドβというたんぱく質が溜まることが要因になって起こります。

症状の初期には直前の記憶や過去になにをしたかという記憶(エピソード記憶)などに障害が見られます。

その後、時間的な見当識障害、場所的な見当識障害と進行していき、最終的には寝たきりの状態になることもあるそうです。

 

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症アルツハイマー認知症に次いで多い認知症です。男性に多く、レビー小体という神経細胞の特殊なたんぱく質が要因になって引き起こされます。初期には視野の認知障害や注意障害が目立ちます。

 

前頭側頭葉型認知症

初老期に発症することが多い認知症です。人格が変わったり、破壊行動や攻撃行動などをする行動障害が主に見られます。

保続(前に行った反応を状況が変わってもそのまましてしまう症状)や言語障害も見られることがあります。

 

血管性認知症

脳梗塞脳出血などを原因として起こる認知症です。症状は原因によって大きく異なりますが、人格の先鋭化と言ってもともとの性格がさらにきつくなるという症状が共通して見られます。他には、部分的な認知機能の低下、失禁の頻度の増加、などが挙げられます。

 

 

 

 

予防

認知症の予防にはまず、より良い生活習慣を目指すことが挙げられます。

というのも近年生活習慣病が、認知症のリスクを高めるということがわかってきたからです。食生活や運動習慣を見直してみるといいかもしれません。

 

また、兆候が見られてきたら早めの受診をするのがいいと思います。ただ、認知症は自覚症状がない場合が多いため、いきなり「認知症の検査に行こう」というと拒否されるかもしれません。それとなく、健康診断のように伝えるのがいいかもしれませんね。