アルコール依存症の判断方法は?

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「そんなに飲んでアル中じゃない?」

 

そんなことは言われたことはありませんか。いわゆるアル中、つまりアルコール依存症ですが、実際はどのような診断基準があるのでしょうか。

 

アルコール依存症なのか、またそれがどれくらい重症なのかの判断にはいくつか指標があります。具体的にはγ-GTPの値、アルコール依存症スクリーニングテスト(CAGEテスト)やアルコール使用障害特定テスト(AUDIT)などを参考にします。

 

一つ一つ説明していきます。

 

まず、生理的な判断材料として、γ-GTPという数値があります。健康診断などで目にする数値ですが、これはたんぱく質を分解する酵素の一種で、お酒を飲むと活性化することから、飲酒による体への負担の目安になります。

一般的にはγ-GTPの正常値は50以下、50から100だと要注意、100を超えるときは早期の対策が求められるといった感じです。

 

ただ、γ-GTPの値はたくさん飲む人でも上がらなかったり逆に飲まない人でも上がったり飲酒量と必ずしも比例するわけではないので注意です。

 

僕があったことがあるアルコール依存症の人は「γ-GTPが1000以下は2流、1000を超えたら本物だ」とおっしゃっており、そんなところでマウント取らないでくれ、と内心思ってました。

 

 

 

次にスクリーニングテストについてです。

CAGEテスト、AUDITテストを紹介していきます。

まず、CAGEテストはイギリスで開発されたアルコール依存症の診断テストで、ポイントはなんといっても検査がしやすいということにあります。質問項目は4つだけ、2つ以上当てはまればアルコール依存症の疑いがあると判断され、慣れていなくても1分ほどでテストできます。

また、テストの信頼性も高く、いろいろな医療機関で用いられています。

 

以下リンクを貼っておくので興味がある人はやってみてください。

 

kurihama.hosp.go.jp

 

 

AUDITテストはWHOが作成した診断テストです。AUDITは10項目からなるテストです。

CAGEテストとの違いとしてCAGEテストはアルコール依存かどうかを診断するのに対し、AUDITテストはアルコール依存症の重症度を測ることができます。

 

こちらもかなり信頼性の高いテストで、γ-GTPなどの生理的な指標よりも正確であるという意見もあり、多くの機関で使用されています。

 

こちらもリンク貼っておきます

www.kirin.co.jp

 

 

 

以上、判断方法をいくつか紹介しました。自分で判断する参考にもなると思うので、身近な人や自分自身がアルコール依存症かも、と思ったらやってみるのもいいかもしれません(自分自身のアルコール依存症は気づきにくいですが)。

もし、当てはまるようでしたら外来やカウンセリングへ行くのがおすすめです。

 

 

 

 

 

 

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